(元記事が2014年のものなので、古いタイプのフロントディレイラーです。 FD-D9100などの新タイプのものも後々出すかもしれませんが・・・)
では、基本的なフロントディレイラーの調整方法を。。
もちろんですが、 この記事を読んで実践される場合は自己責任で。
①まずディレイラーの取り付け位置を確認します。これがずれていたらいくら調整してもうまくいかないことがあります。アウター側にあるときにディレーラーのプレートの下端とアウターギアの歯の上の隙間が1~3mm(fig1)、プレートと歯が並行(fig2)であれば問題ないです。問題があったらまずワイヤーを外し、バンド式の場合はバンドのボルトをゆるめ調整、直付の場合直付部分のボルトをゆるめ調整します。
※ロングアームタイプのFDはワイヤーテンションの調整範囲が狭く、ドンピシャでないとアウターの外側、もしくはインナーの内側のどちらかでチェーンとプレートが擦れやすくなってしまいます。 どうしても擦れる場合これを回避する方法として、マニュアルにはない個人的なコツとしては、プレートの内側を若干(1mm弱ほど)内側に入れるというのを行っていました。こうすることでプレートとチェーンが擦れにくくなります。(が、マニュアル類に載っているものではないので可能であれば平行でセッティングするのをおすすめします。)
fig1 |
fig2 |
fig3 |
普通、納車時の整備でそのへんは調整できてますし、普通に乗っててずれることはないんであまり気にしなくてもいい部分ではあります。ので無視してもいいかもしれません。
②ワイヤーのテンション調整
変速機を操作してシフトアップ・シフトダウンを繰り返してみます。この時に、FDについている調整ネジ(fig8)を2つとも緩めておきます。緩めるとチェーンが落ちやすくなるので気をつけてください。スムーズにいけば問題ないです。もしシフトアップ(アウターに変速)しづらい・できない場合はワイヤーのテンションが低すぎます。シフトダウン(インナーに変速)しづらい・できない場合はワイヤーのテンションが高すぎます。
そういう場合はワイヤーのテンションを調整します。
フレームに調整ネジが付いている場合はここ(fig4)
fig4 |
ついてない場合は、ワイヤーに調整ネジがついてます。(fig5)
fig5 |
MTBやクロスバイクの場合はこれです。(fig6)
fig6 |
これですって示しているのが後ろのシフターですが細かいことは気にしない。
テンションを上げる場合は、ネジを緩める方向に回します。ネジが後退し、実質アウターの長さが伸びるのでインナーが引っ張られテンションが上ります。
テンションを下げる場合はネジを締める方向に回します。ネジが入り込み、実質アウターの長さが短くなるのでインナーのテンションが下がります。
旧タイプのFD(fig7)に比べて新タイプのロングアームのFDはテンションがめちゃくちゃ高いです。ワイヤーを張り直した後は一生懸命テンションを上げましょう。
テンションを上げる場合は、ネジを緩める方向に回します。ネジが後退し、実質アウターの長さが伸びるのでインナーが引っ張られテンションが上ります。
テンションを下げる場合はネジを締める方向に回します。ネジが入り込み、実質アウターの長さが短くなるのでインナーのテンションが下がります。
旧タイプのFD(fig7)に比べて新タイプのロングアームのFDはテンションがめちゃくちゃ高いです。ワイヤーを張り直した後は一生懸命テンションを上げましょう。
fig7 |
③FDの調整ネジ=ストッパー(fig8)
fig8 |
ロードバイクの場合、内側のネジがLow調整ネジ(インナーチェーンリング)、外側のネジがHigh調整ネジ(アウターチェーンリング)です。
MTBやクロスバイクの場合、トップスイングとダウンスイングのものがあります。ダウンスイングのものはロード用のFDと同じです。トップスイングのものはFDと逆になっています。(fig9)まぁ、たいていMTBのものはHとLって書いてますが
MTBやクロスバイクの場合、トップスイングとダウンスイングのものがあります。ダウンスイングのものはロード用のFDと同じです。トップスイングのものはFDと逆になっています。(fig9)まぁ、たいていMTBのものはHとLって書いてますが
fig10 |
この調整ネジ、ディレイラーの可動範囲をせばめる「ストッパー」だと理解してください。これを緩めると可動範囲が広がります。可動範囲が広がるのでチェーンリングとFDの間に隙間ができてチェーンが内側、あるいは外側に落ちてしまいます。これを防ぐために「ストッパー」を調整します。
本やマニュアルを見ると右に回すとああ動いて、左に回すとこう動いて、っていうふうに書いてあることが多いですが、意味がわかりません。覚えるのがめんどくさいし、間違った認識をしていまいます。
ロードの場合で説明します。
まず、チェーンをフロント:インナー、リア:ローにします。(fig11)
ロードの場合で説明します。
まず、チェーンをフロント:インナー、リア:ローにします。(fig11)
fig11 |
Low調整ネジを締めていきます。(fig12)
fig12 |
これを締めるとFDのインナー側の可動範囲がせまくなります。つまりFDがチェーンに寄っていきます。
FDのインナープレートとチェーンの隙間が0~0.5mmになるように、つまり当たらないギリギリのところまで締めます。(fig13)このとき、チェーンは位置によって左右に動くのでクランクを回しながらどの位置でも当たらないことを確認します。
FDのインナープレートとチェーンの隙間が0~0.5mmになるように、つまり当たらないギリギリのところまで締めます。(fig13)このとき、チェーンは位置によって左右に動くのでクランクを回しながらどの位置でも当たらないことを確認します。
fig13 |
もし一番緩めている状態(これ以上緩めてもFDが動かない)でもチェーンとディレイラーがこすれるなら、それは取り付け位置・角度が悪いか、ワイヤーテンションが高すぎます。取り付け位置・角度を確認し、ワイヤーテンションが原因であればワイヤーテンションを下げてください。
Low側調整が完了したら、フロントをアウター、リアをトップにします。(fig14)
Low側調整が完了したら、フロントをアウター、リアをトップにします。(fig14)
fig14 |
今度はHigh調整ネジを回して調整します。fig15
fig15 |
このネジを締めるとアウター側の可動範囲がせまくなります。つまり、Low側と同じくFDがチェーンに寄っていきます。
Low側と同じく、FDのインナープレートとチェーンの隙間が0~0.5mmになるように、つまり当たらないギリギリのところまで締めます。(fig16)
fig16 |
同様にクランクを回してどの位置でもチェーンとインナープレートが当たらないことを確認します。
調整ネジを一番緩めている状態でもチェーンとこすれる場合、取り付け位置・角度が悪いかワイヤーテンションが低すぎます。取り付け位置・角度を確認し、ワイヤーテンションが原因であればテンションを上げてください。
このときに、FDの取り付け位置、角度が正しくないとどちらかが必ずチェーンとこすれる、ということになっていまいます。特に、新型のロングアームFDは擦れやすいです。新型FDの取り付け位置の調整はシマノのディーラーズマニュアルが一番わかりやすいです。そちらを参照してください→http://si.shimano.com/
ここまで終わったらもう一度シフターを操作して、シフトダウン、シフトアップを繰り返してみます。ネジを回すと多少テンションが変わるので、もう一度ワイヤーテンションを確認します。スムーズに変速すればOKです。スムーズでなかった場合②に戻ってテンションを調整し、再度ストッパーを確認します。
以上でフロントディレイラーの調整は完了です。
自転車整備シリーズ調整ネジを一番緩めている状態でもチェーンとこすれる場合、取り付け位置・角度が悪いかワイヤーテンションが低すぎます。取り付け位置・角度を確認し、ワイヤーテンションが原因であればテンションを上げてください。
このときに、FDの取り付け位置、角度が正しくないとどちらかが必ずチェーンとこすれる、ということになっていまいます。特に、新型のロングアームFDは擦れやすいです。新型FDの取り付け位置の調整はシマノのディーラーズマニュアルが一番わかりやすいです。そちらを参照してください→http://si.shimano.com/
ここまで終わったらもう一度シフターを操作して、シフトダウン、シフトアップを繰り返してみます。ネジを回すと多少テンションが変わるので、もう一度ワイヤーテンションを確認します。スムーズに変速すればOKです。スムーズでなかった場合②に戻ってテンションを調整し、再度ストッパーを確認します。
以上でフロントディレイラーの調整は完了です。
フロントディレイラー調整
リアディレイラー調整
フロントホイール脱着
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